特集 「次」につなぐ「周産期医療」―次回妊娠への対策と次世代への影響を考える
前回帝王切開症例の注意点 子宮破裂
植木 典和
1
,
牧野 真太郎
1
UEKI Norikazu
1
,
MAKINO Shintaro
1
1順天堂大学浦安病院産婦人科
pp.489-493
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001520
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はじめに
全世界的に帝王切開率は上昇している。2014年のわが国の総分娩1,016,709件のうち189,231件が帝王切開で,全分娩の18.6%を占めていた1)。年齢別の帝王切開率は,母体の年齢が高いグループほど高かった(p<0.001)。189,231人の帝王切開患者のうち,8,451人が多胎妊娠で帝王切開が行われた。多胎妊娠の82.7%が帝王切開による分娩である。わが国の妊娠年齢は上昇傾向であり,生殖補助医療の普及により多胎妊娠も増加していることを鑑みると今後もわが国の帝王切開率は増加する可能性がある。
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