連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・16
癒着胎盤が疑われた前回帝王切開の1例
國重 浩二
1
,
砂原 昭一
1
,
清水 篤
1
,
佐々木 茂
1
1海老名総合病院産婦人科,マタニティ・センター
pp.1516-1517
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101338
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症例
患者 : 38歳,主婦.1経妊・1経産
既往歴 : 24歳時に帝王切開(適応 : 骨盤位)
現病歴 : 最終月経9月9日から2日間にて妊娠成立.10月24日(妊娠6週3日)に性器出血を主訴に当科を初診した.子宮内に胎嚢を,またその胎嚢内に5.9 mmの胎児および胎児心拍を認めた.その後の妊娠経過は順調で,また前回帝王切開であったため5月31日に選択的帝王切開術を予定していたが,5月27日の最後の妊婦検診時,経腹超音波にて子宮前壁の胎盤下端が前回帝王切開創にかかっており,癒着胎盤の可能性が疑われたため,5月30日の入院日に骨盤MRI検査をすることとなった.
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