増刊号 周産期診療のための病態生理
[産科編]
分娩時異常出血のメカニズム
弛緩出血の病態生理はどこまでわかっているか
山口 宗影
1
,
近藤 英治
1
YAMAGUCHI Munekage
1
,
KONDOH Eiji
1
1熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学
キーワード:
子宮動脈塞栓術
,
子宮内バルーン
,
ダイナミック造影CT
,
PRACE
Keyword:
子宮動脈塞栓術
,
子宮内バルーン
,
ダイナミック造影CT
,
PRACE
pp.119-122
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001254
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弛緩出血の基本病因,発症機序,解剖学的背景
弛緩出血は,分娩後に子宮筋が十分に収縮しないため,胎盤剝離部の断裂した血管から起こる異常出血であり,産科出血の原因で最も多い。わが国の解析では,弛緩出血は分娩時に輸血を要する疾患のうち最多で1),妊産婦死亡に至った産科危機的出血の原因の10%を占めるため2),その対応はきわめて重要である。
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