増刊号 周産期診療のための病態生理
[産科編]
分娩時異常出血のメカニズム
分娩後異常出血(PPH)の病態生理はどこまでわかっているか
成田 達哉
1
,
松永 茂剛
1
NARITA Tatsuya
1
,
MATSUNAGA Shigetaka
1
1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科
キーワード:
PPH
,
凝固障害
,
MTP
,
子宮タンポナーデ
Keyword:
PPH
,
凝固障害
,
MTP
,
子宮タンポナーデ
pp.113-118
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001253
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分娩後異常出血(PPH)の概略
分娩後異常出血(PPH)は各国のガイドラインを参照すると,経腟分娩で500mL,帝王切開で1,000mLと定義されていることが多い。PPHは妊産婦死亡の主要な原因の一つであり,妊産婦の妊娠関連死の1/4を占めている。PPHの原因疾患としては,弛緩出血が多いとされるが,ほかにも胎盤遺残,軟部組織の損傷(頸管裂傷,子宮破裂),遺伝性・後天性の凝固異常など,さまざまな原因により起こりうる。
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