増刊号 191の疑問に答える周産期の栄養
新生児・乳児の栄養
6.栄養補助物質の使用法
3)鉄の補充法
楠田 聡
1
Kusuda Satoshi
1
1杏林大学小児科
キーワード:
赤血球
,
ヘモグロビン
,
フェリチン
,
トランスフェリン
,
ガイドライン
Keyword:
赤血球
,
ヘモグロビン
,
フェリチン
,
トランスフェリン
,
ガイドライン
pp.655-658
発行日 2022年11月18日
Published Date 2022/11/18
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000663
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
体内に貯蔵されている鉄の70~80%は赤血球のヘモグロビンと結合して存在する1)。残りの鉄の大部分は,鉄貯蔵蛋白であるフェリチンと結合して,肝臓,脾臓,骨髄に貯えられる。さらに,鉄は一部の酵素の構成成分として存在し,酵素活性に重要な役割を演じる。胎児期は胎盤から鉄が常時供給されているが,出生後は児が自ら鉄を摂取する必要がある。したがって,体内の鉄貯蔵量が減少した場合には,鉄の補充療法が必要となる。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.