特集 周産期のステロイド
臨床編:新生児
早産児へのステロイド療法と神経学的影響
川瀬 恒哉
1
,
岩田 欧介
1
KAWASE Koya
1
,
IWATA Osuke
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野
pp.111-113
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000024
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早産児へのステロイド療法
ステロイドは抗炎症作用や血管収縮作用を有し,早産児の管理においても日常的に使用される。とくに気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasia:BPD)の予防・治療,晩期循環不全や低血圧の治療に際して使用されることが多い。過去にはBPDの予防・治療において,デキサメタゾン(DEX)がよく使用されてきたが,後述のとおり現在はほぼ使用されなくなってきている。このため,早産児にステロイド全身投与が必要な局面では,ハイドロコルチゾン(HDC)を選択することが世界的にも主流となっている。本稿ではDEX・HDCを中心に,早産児へのステロイド療法と神経学的影響について最新の知見をまとめる。
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