ペリネータルケア・15
早産児のケア
竹内 徹
1
,
横尾 京子
2
1大阪府立母子保健総合医療センター
2大阪府立母子保健総合医療センター周産期2部
pp.179-182
発行日 1984年3月25日
Published Date 1984/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206409
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未熟児(早産児)の看護内容は,周産期医学の進歩とともに,従来行なわれていた以上に,複雑で高度なものになってきた(本シリーズの1,2参照).各種医療機器の導入,モニタリング・システムの利用,保育環境の画期的な改善および訓練された看護職員の充実などによってケアが多様化し,多くの情報をできるだけ早く収集し,処理しなければならなくなった.各施設は競って高度な技術を導入するよう努力している.その成果の質的向上は,すでに各国・各施設からの報告をみれば明らかである.
しかし,看護の基本的な目標は,過去数10年来変わっていないように思われる.今日intact survival(後障害なき生存)が目標とされ,non-invasiveまたはless-invasive(できるだけ侵襲を加えない)な医学的処置・治療および看護を目指していることを考えると,基本的な看護の姿勢も変わっていないと思う.今回から,NICUで対象となる未熟児だけでなく,広い意味の未熟児ケアも含めて具体的な問題をとり上げることにする.
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