MEDICAL SCOPE
早産児のIVHとPVL
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.527
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901272
- 有料閲覧
- 文献概要
早産で生まれた低出生体重児のことを一般的に早産未熟児といいます。最近は周産期医療の技術により早産未熟児でも正常に育つケースが非常に多くなりましたが,死亡例や脳性麻痺などの後遺症例は成熟児より依然として多いのです。
早産未熟児の死亡原因にはいろいろありますが,この表題にあるIVHもその大きなひとつです。IVHとはintraventricular hemorrhageの略で,脳室内出血のことです。未熟児の頭蓋内出血のなかではもっとも多いのが,このIVH,つまり脳室内出血なのです。どうして早産未熟児に脳室内出血がおこるのかという原因論については,以前にこの欄でも述べたので覚えておいでの方もあると思いますが,分娩周辺期の低酸素状態により引きおこされると考えられています。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.