特集 周産期のステロイド
臨床編:新生児
ステロイドパルス療法
島袋 林秀
1
SHIMABUKURO Rinshu
1
1国立成育医療研究センター総合診療部総合診療科
pp.106-109
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000023
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はじめに
ステロイド療法は,期待する効果(抗炎症反応±ミネラルコルチコイド効果)により,ステロイドの種類,使用量(低用量,高用量,超高用量)と投与経路を選択するが,対象疾患や重症度によってさまざまである。新生児医療でステロイドを使用する機会は,皮膚疾患へのステロイド塗布のほか,慢性肺疾患をはじめ,低血圧や晩期循環不全,先天性副腎過形成のショックへの治療と多彩であるが,本稿のテーマである超高用量のステロイドパルス療法を用いる機会は非常にまれである。しかしながら,新生児であっても,一部のサイトカインストーム(マクロファージ活性化症候群)に惹起する重篤疾患では,ステロイドパルス療法が有効なこともある。本稿では,新生児医療におけるステロイドパルス療法について概説する。
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