特集 周産期のステロイド
臨床編:新生児
ステロイド投与による,将来的な副腎機能への影響
田島 敏広
1
TAJIMA Toshihiro
1
1自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児科
pp.114-117
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000025
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はじめに
視床下部-下垂体-副腎軸(hypothalamic-pituitary-adrenal axis:HPA軸)はストレスに対応する重要な神経内分泌機能である。出生前のグルココルチコイド投与が胎児期のHPA軸の発達・制御に与える影響については,ヒトや動物の多くの研究により報告されている1,2)。さらにこのHPA軸のバランスの乱れが,将来の副腎機能に影響を与え,さまざまなストレスへの適応の低下,さらには心血管系や代謝系疾患の発症の要因になると考えられている1,2)。
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