特集 デジタル時代の最新テクノロジーの医療応用
【耳鼻咽喉科・頭頸部外科とAI】
咽喉頭の内視鏡診断におけるAI活用
中條 恵一郎
1,2,4
,
稲場 淳
1
,
原田 雄基
3
,
松浦 一登
3
,
矢野 友規
1,2,4
Keiichiro Nakajo
1,2,4
,
Jun Inaba
1
,
Yuki Harada
3
,
Kazuto Matsuura
3
,
Tomonori Yano
1,2,4
1国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
2国立がん研究センター東病院NEXT医療機器開発センター
3国立がん研究センター東病院頭頸部外科
4国立がん研究センター先端医療開発センター内視鏡機器開発分野
キーワード:
人工知能(AI)
,
咽喉頭癌
,
内視鏡
Keyword:
人工知能(AI)
,
咽喉頭癌
,
内視鏡
pp.1605-1607
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001921
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はじめに
ディープラーニングをはじめとする人工知能(artificial intelligence:AI)技術は,近年めざましい進展を遂げており,医療分野においてもその応用が急速に広がりつつある。特に画像診断領域では,医師の経験や技能に依存していた病変の検出・診断を,AIが高精度に支援できる可能性が示されている。中でも消化管内視鏡領域は,高精細な内視鏡画像データが得られることから,AIとの親和性が高く,特に大腸領域ではすでに複数のAI医療機器が臨床導入されている。さらに2024年度診療報酬改定にもとづき,2024年6月には大腸腫瘍検出AIについて,特定の製品に限り保険点数(60点)の加算が認可された。国立がん研究センター東病院では,革新的な内視鏡・外科技術の創出と臨床実装を推進する「NEXTセンター(Next-generation Endoscopic and Surgical Technology Center)」を設置し,企業や大学などとの共同研究を通じて,咽喉頭癌診断支援AIの実用化に向けた開発を進めている。

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