特集 デジタル時代の最新テクノロジーの医療応用
【耳鼻咽喉科・頭頸部外科とAI】
耳科・鼻科内視鏡手術におけるAI活用
高橋 昌寛
1
Masahiro Takahashi
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
人工知能(AI)
,
endoscopic ear surgery(EES)
,
endoscopic sinus surgery(ESS)
Keyword:
人工知能(AI)
,
endoscopic ear surgery(EES)
,
endoscopic sinus surgery(ESS)
pp.1601-1604
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001920
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はじめに
近年,人工知能(artificial intelligence:AI)は医療の多くの分野に急速に応用されつつあり,内視鏡手術もその例外ではない。消化器内視鏡領域ではすでにAIの臨床導入が進み,リアルタイム病変検出や良悪性の識別支援が実用化されている。耳科・鼻科内視鏡下手術では,術中に得られる視覚情報が豊富でありながら,術者の主観的な判断に大きく依存している場面が多い。そのため,AIによる画像解析技術の導入は,術中判断含めた手術の質を安定させる手段として期待される。しかし耳鼻咽喉科領域へのAI応用例は少ない。背景には,疾患の希少性,症例数の不足,術式の多様性などが挙げられ,AIモデルの汎化性を阻害する要因が存在する。

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