特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
鼻領域
異所性異時性に脳神経症状を呈した鼻副鼻腔疾患症例
常見 泰弘
1
,
中山 次久
1
Yasuhiro Tsunemi
1
,
Tsuguhisa Nakayama
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
蝶形骨洞炎
,
IgG4-RD
,
脳神経障害
Keyword:
蝶形骨洞炎
,
IgG4-RD
,
脳神経障害
pp.1011-1016
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001238
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はじめに
鼻副鼻腔は,眼窩,視神経管,下垂体,海綿静脈洞,上眼窩裂に隣接しているため,鼻副鼻腔内の炎症や腫瘍性病変などが周辺臓器へ波及することにより,さまざまな脳神経障害(Ⅱ~Ⅵ)を呈することがある。鼻副鼻腔と脳神経の解剖学的な位置関係を理解することは重要であるが,原因となる鼻副鼻腔疾患は多岐におよび,鑑別すべき疾患やその診断・治療に関しても精通しておく必要がある。
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