特集 耳鼻咽喉科CT診断
CT読影の実際
鼻・副鼻腔疾患
犬山 征夫
1
,
志賀 逸夫
2
,
近藤 誠
3
Yukio Inuyama
1
,
Hayao Shiga
2
,
Makoto Kondo
3
1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科
2慶応義塾大学医学部耳放射線診断部
3慶応義塾大学医学部放射線科
pp.813-822
発行日 1982年10月20日
Published Date 1982/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209509
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I.はじめに
鼻副鼻腔疾患の診断に当たって,従来最も信頼のおける手段とされてきたものはX線撮影であろう。実際,筆者自身の過去20年にわたる臨床をふり返ってみても,X線写真を通して数えきれない程,有用な情報を受けてきた。しかしながら一方では,その読影に当たって豊富な臨床経験と高度の読影力を要求されることもまた事実である。これに対し,近年進歩の著しいCT検査の導入は,鼻副鼻腔疾患の診断精度を一段と高めたのみならず,診断もきわめて容易となり,今や日常の診療に不可欠のものとなった。
そこで本稿においては.筆者がこれまでに経験した鼻副鼻腔疾患の中から代表的な10例を選び,そのCT像を供覧したい。
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