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特集 腎性貧血の最新動向―2025年版CKD患者における腎性貧血治療ガイドラインの要点と実践
各論
2025年版日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」の要点と適切な活用に向けて Hb値 治療開始基準と維持すべき目標値―成人血液透析
Treatment thresholds and targets of hemoglobin level in adults undergoing hemodialysis
孤杉 公啓
1
,
鶴屋 和彦
1
KOSUGI Takaaki
1
,
TSURUYA Kazuhiko
1
1奈良県立医科大学腎臓内科学
キーワード:
血液透析
,
ヘモグロビン
,
腎性貧血
Keyword:
血液透析
,
ヘモグロビン
,
腎性貧血
pp.361-365
発行日 2025年9月25日
Published Date 2025/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002028
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はじめに
現在,日本透析医学会発行の「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン(GL)」の改訂作業が進められている。2015年版GLでは,成人の血液透析(hemodialysis:HD)患者の場合,維持すべき目標ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)値は,週初めの採血で10 g/dL以上12 g/dL未満とし,複数回の検査でHb値10 g/dL未満となった時点で腎性貧血治療を開始することを推奨している1)。この2015年版GLの発刊からおよそ10年が経過しており,今回のGLの改訂により,目標Hb値10 g/dL以上12 g/dL未満という数値がどのようになるのかは注目される点である。本稿では,過去の研究結果から近年の知見までを概観し,成人HD患者における目標Hb値について解説する。

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