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特集 腎性貧血の最新動向―2025年版CKD患者における腎性貧血治療ガイドラインの要点と実践
各論
2025年版日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」の要点と適切な活用に向けて Hb値 治療開始基準と維持すべき目標値―小児患者
Hemoglobin levels:criteria for initiating treatment and target levels for maintenance―pediatric patients
三浦 健一郎
1
,
梶保 祐子
2
MIURA Kenichiro
1
,
KAJIHO Yuko
2
1東京女子医科大学腎臓小児科
2東京大学小児科
キーワード:
腎性貧血
,
小児
,
Hb値
Keyword:
腎性貧血
,
小児
,
Hb値
pp.371-373
発行日 2025年9月25日
Published Date 2025/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002030
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はじめに
小児慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者における腎性貧血治療に関しては,世界的にみてもランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)は行われておらず,systematic reviewを行うことが困難であった。しかしながら,小児は成人と異なり,成長・発達も考慮に入れる必要があること,ヘモグロビン(Hb)値上昇による心血管イベントが少ないと考えられることから,小児固有の指針が必要と思われる。なかでも,Hb値の治療開始基準と維持すべき目標値に関しては,参考となる後方視的研究がいくつか存在しており,2015年版ガイドラインに引き続き,2025年版ガイドラインにおいてもこれをclinical question(CQ)に取り上げた。本稿では,まず2025年版ガイドラインで採用されたステートメントを提示し,その根拠となったエビデンスをアウトカム別に解説する。

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