Japanese
English
特集 CKD-MBD ―進歩と革新
MBDとアウトカム
血清カルシウム値と予後
Association between serum calcium levels and prognosis in patients with chronic kidney disease
荒瀬 北斗
1
,
山田 俊輔
2
,
中野 敏昭
3
ARASE Hokuto
1
,
YAMADA Shunsuke
2
,
NAKANO Toshiaki
3
1国立病院機構福岡東医療センター腎臓内科
2九州大学病院腎・高血圧・脳血管内科
3九州大学病院腎疾患治療部
キーワード:
カルシウム
,
血管石灰化
,
心血管疾患
,
感染症
,
不整脈
Keyword:
カルシウム
,
血管石灰化
,
心血管疾患
,
感染症
,
不整脈
pp.627-632
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001877
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はじめに
慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(chronic kidney disease-mineral and bone disorder:CKD-MBD)は,血清リン,カルシウム(Ca),副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)などの検査値異常に加え,血管石灰化をはじめとするさまざまな臓器障害をきたし,生命予後と深く関連する1)。生体内のCaは骨の主要な構成成分として貯蔵されるのみでなく,血中あるいは組織中のイオン化Caとしてさまざまな細胞内シグナル伝達に関連し,生命維持において重要な役割を担っている。CKDの進行に伴ってみられるCaの調節異常は,さまざまな臓器障害をきたし,生命予後の悪化につながる。本稿では,血清Ca値と予後との関連および今後の管理目標値について概説する。

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