Japanese
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特集 高血圧診療 Update
総論
高血圧管理の基本
Principles of hypertension management
土肥 靖明
1
DOHI Yasuaki
1
1名古屋学院大学リハビリテーション学部
キーワード:
脳心血管病
,
予後
,
サロゲートマーカー
,
臓器障害
Keyword:
脳心血管病
,
予後
,
サロゲートマーカー
,
臓器障害
pp.421-424
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001827
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Ⅰ 治療の基本
血圧は,収縮期であっても拡張期であっても,高ければ高いほど脳心血管病を発症するリスクが高く,また,治療による降圧の程度に依存してそのリスクが減少することが,多くの研究のメタ解析1)で明らかになっている。すなわち,実臨床では血圧値を脳心血管病発症・死亡のサロゲートマーカーと考えて,高値血圧者,高血圧患者の管理にあたる必要がある。高齢者高血圧についても研究が蓄積され2,3),超高齢者を含むすべての年齢の高血圧者で血圧管理が必要である。血圧の低下に伴う脳心血管病発症の相対リスク低下は,血圧レベル,年齢,性別,併存疾患の有無などにかかわらず,同程度である1,4~6)。しかし,降圧による絶対リスクの低下は,高リスク患者で高く,若年者など低リスク患者では低い。低・中等リスク高血圧者においては,費用対効果をより考慮しながら治療計画を検討する必要がある。

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