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特集 高血圧診療 Update
総論
高血圧患者への検査:費用対効果を考えて
The cost-effectiveness of clinical examinations in patients with hypertension
椎名 一紀
1
SHIINA Kazuki
1
1東京医科大学循環器内科学分野
キーワード:
高血圧
,
臨床検査
,
費用対効果
,
臓器障害
Keyword:
高血圧
,
臨床検査
,
費用対効果
,
臓器障害
pp.445-451
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001831
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はじめに
高血圧診療において実施される検査は,一般検査,高血圧重症度評価,二次性高血圧の鑑別,臓器障害評価などに分けられる。これら検査の費用対効果に関しては,日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン(JSH2019)1)では,臓器障害評価にかかる検査費用に関してのみ表で示されているものの,高血圧重症度評価,二次性高血圧の鑑別検査については,その検査費用に関する記載がない。このことは,費用対効果に対する研究が限定的であることによると考えられるが,現在でもその傾向は変わっていない。しかしながら,わが国の直面している超高齢社会を考慮すると,今後,医療費削減の観点からも,費用対効果に関する研究が期待される。

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