特集 動脈硬化性疾患・脂質異常症Update
動脈硬化性疾患のリスク管理
高血圧
森田 啓行
1
1東京大学大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
高血圧
,
動脈硬化
,
脳心血管病
,
降圧目標
,
包括的リスクマネージメント
Keyword:
高血圧
,
動脈硬化
,
脳心血管病
,
降圧目標
,
包括的リスクマネージメント
pp.1167-1173
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000392
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1 診察室血圧値で140/90mmHg以上,家庭血圧値で135/85mmHg以上の場合に高血圧と診断する.
2 高血圧は心肥大,動脈硬化を進行させ,脳心血管病イベント,腎イベント発症の危険因子として作用するので,降圧治療によりそれらのリスクを軽減する必要がある.
3 降圧目標は診察室血圧値130/80mmHg(家庭血圧値125/75mmHg)であるが,併存疾患のない75歳以上の高齢者,脳血管障害患者(両側頸動脈狭窄や脳主幹動脈閉塞あり,または未評価),蛋白尿陰性の慢性腎臓病患者では,診察室血圧値140/90mmHg(家庭血圧値135/85mmHg)を降圧目標にする.
4 包括的リスクマネージメントによる全身の代謝状態の改善,その一環としての血圧,脂質,糖代謝コントロールこそが動脈硬化進行予防の基本である.
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