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特集 腎疾患の診断と治療 最前線
VII.各論6:腎不全と腎代替療法(診断と治療)
9.透析に伴う骨・ミネラル代謝異常(小児)
Management of bone and mineral disorders in children with dialysis
寺野 千香子
1
Terano Chikako
1
1あいち小児保健医療総合センター腎臓科
キーワード:
小児
,
CKD-MBD
,
成長障害
Keyword:
小児
,
CKD-MBD
,
成長障害
pp.632-636
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001678
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1 はじめに
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)に伴う骨・ミネラル代謝異常〔CKD-mineral and bone disorder(MBD)〕は,2005年にKidney Disease:Improving Global Outcomes(KDIGO)により提唱された概念で,CKDに伴うミネラルおよび骨代謝の全身性疾患で,カルシウム・リン・副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)またはビタミンD代謝異常,骨回転・骨石灰化・骨量・骨成長・骨強度の異常,血管または軟部組織の異所性石灰化のうち,1つもしくは複数の病態を呈するものと定義された1)。このようにCKD-MBDは骨病変のみならず,血管を含んだ全身性の異常を示す病態であり,これらの病態は相互に関連し,CKDの進行に伴い病態の悪化が進行し,最終的に生命予後に直結する可能性があるため早期から適切な管理と治療が重要となる。
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