腫瘍と骨ミネラル代謝
腫瘍に伴う骨病変、骨ミネラル代謝異常
米田 俊之
1
1米国
1Division of Hematology Oncology, Indiana University School of Medicine
キーワード:
高カルシウム血症
,
骨疾患-代謝性
,
骨腫瘍
,
腫瘍随伴症候群
,
腫瘍転移
,
内分泌系
,
癌性疼痛
,
骨痛
,
腫瘍性低リン血症性骨軟化症
Keyword:
Cancer Pain
,
Bone Diseases, Metabolic
,
Bone Neoplasms
,
Endocrine System
,
Hypercalcemia
,
Paraneoplastic Syndromes
,
Neoplasm Metastasis
pp.7-14
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2014108382
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がんが発生すると生体は免疫反応などさまざまな応答を示す.一方がんも浸潤,転移により直接的に,あるいは局所性,または全身性の産物を大量に分泌することにより間接的に,宿主の臓器機能や代謝に多様な影響を及ぼす.がんは骨に対しても転移,あるいは内分泌性因子の産出により骨環境のバランス,あるいはカルシウム/リン恒常性を崩し,高カルシウム血症や低リン血症性骨軟化症などのさまざまな症状を誘発する.このようにがんによって誘発される症状,変化をタイミングよくとらえることにより,がん患者の病状,並びに治療効果を的確に把握でき,適切な治療を進めるための有用な指針が得られる.またこれらの症状からがんの増大進展のメカニズム解明に迫れると期待される.
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