慢性腎臓病(CKD)診療を極める CKD患者のマネージメント
慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)
深川 雅史
1
1東海大学 医学部腎内分泌代謝内科
キーワード:
ビタミンD欠乏症
,
骨疾患-代謝性
,
副甲状腺機能亢進症-続発性
,
心臓血管疾患
,
慢性腎臓病
Keyword:
Bone Diseases, Metabolic
,
Cardiovascular Diseases
,
Hyperparathyroidism, Secondary
,
Vitamin D Deficiency
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.31-35
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016259138
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慢性腎臓病(CKD)患者では,骨・ミネラル代謝異常は必発し,生命予後にも影響を及ぼすため,慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)と呼ばれている.CKDステージ3以降は,カルシウム(Ca),リン(P),副甲状腺ホルモン(PTH)を定期的に測定すべきである.最初に起こる異常は,残存ネフロンあたりのP負荷であり,この時点ですでに骨から分泌されるP利尿ホルモンFGF23は上昇している.その後,もう一つのP利尿ホルモンであるPTHが上昇するが,それでもPを排泄できなくなると,高P血症となる.食事からのP負荷の軽減が最初になすべきことである.そのためには,蛋白質の由来や,添加物に含まれるPまで考慮すべきである.
©Nankodo Co., Ltd., 2016