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特集 腎疾患の診断と治療 最前線
VII.各論6:腎不全と腎代替療法(診断と治療)
8.透析に伴う骨・ミネラル代謝異常(成人)
CKD-MBD in dialysis patients
濱野 高行
1
Hamano Takayuki
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科腎臓内科
キーワード:
Ca
,
リン
,
PTH
,
リン低下薬
,
カルシミメティクス
Keyword:
Ca
,
リン
,
PTH
,
リン低下薬
,
カルシミメティクス
pp.627-631
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001677
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1 はじめに
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の進行した状態(特に透析期)では,カルシウム(Ca),リン,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)などのミネラルに関する生化学的検査値の異常,骨代謝異常,さらには軟部組織の石灰化(特に血管石灰化)が併存することが多く,これらが緊密に連関することが明らかになってきた。そこで,これらの3要素からなるシンドロームについて,2006年に新たな疾患概念がKidney Disease:Improving Global Outcomes(KDIGO)により提唱され,慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-mineral and bone disorder:CKD-MBD)と呼ばれるようになった1)。腎性骨症は,病理所見に基づくCKDに伴う骨病変のみの概念であるのに対し,CKD-MBDは全身疾患であるという点に大きな違いがある。
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