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増刊号 腎代替療法のすべて
【第9章 透析患者の合併症】
12 CKDに伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)
Chronic kidney disease-mineral and bone disorder(CKD-MBD)
濱野 高行
1
Hamano Takayuki
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科腎臓内科
キーワード:
二次性副甲状腺機能亢進症
,
血管石灰化
,
FGF23
,
酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ(TRACP-5b)
Keyword:
二次性副甲状腺機能亢進症
,
血管石灰化
,
FGF23
,
酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ(TRACP-5b)
pp.505-509
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000489
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はじめに
慢性腎臓病(chronic kedney disease:CKD)の進行した状態(特に透析期)では,カルシウム(Ca),リン,副甲状腺ホルモンなどのミネラルに関する生化学的検査値の異常,骨代謝異常,さらには軟部組織の石灰化(特に血管石灰化)が併存することが多く,これらが緊密に連関することが明らかになってきた。そこで,これらの3要素からなるシンドロームについて,2006年に新たな疾患概念がKidney Disease:Improving Global Outcomes(KDIGO)により提唱され1,2),慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(chronic kidney disease-mineral and bone disorder:CKD-MBD)と呼ばれるようになった。腎性骨症は,病理所見にもとづくCKDに伴う骨病変のみの概念であるのに対し,CKD-MBDは全身疾患であるという点に大きな違いがある。
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