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特集 病理からせまる腎疾患の病因・病態解明
総論
糸球体病変 管外病変(半月体)からの鑑別診断・病理診断
Differential diagnosis crescent formation
田中 瑞子
1
TANAKA Mizuko
1
1寿泉堂綜合病院病理診断科
キーワード:
急速進行性糸球体腎炎
,
半月体形成性腎炎
,
抗好中球細胞質抗体(ANCA)
,
抗糸球体基底膜(GBM)抗体
Keyword:
急速進行性糸球体腎炎
,
半月体形成性腎炎
,
抗好中球細胞質抗体(ANCA)
,
抗糸球体基底膜(GBM)抗体
pp.329-335
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001450
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はじめに
糸球体病変のうち,管外病変(extracapillary lesions)は,糸球体毛細血管外のBowman腔が細胞の増多(管外細胞増多)や基質の増加によって占有された状態であり1),Bowman腔の形に沿って三日月型になることから半月体(crescent)とも呼ばれる。これは糸球体基底膜の断裂・壊死に反応して形成される病変であり,糸球体腎炎の高い活動性を示唆する所見である。本稿では,半月体の定義と特徴,半月体類似病変,日常診療で管外病変が観察された際の鑑別診断の進め方について概説する。
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