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特集 病理からせまる腎疾患の病因・病態解明
総論
糸球体病変 結節性病変からの鑑別診断・病理診断
Nodular glomerulosclerosis:differential diagnosis and pathological diagnosis
岩崎 沙理
1
,
辻 隆裕
2
IWASAKI Sari
1
,
TSUJI Takahiro
2
1北海道大学大学院医学研究院病理学講座統合病理学教室
2市立札幌病院病理診断科
キーワード:
結節性病変
,
糖尿病性腎症
,
特発性結節性糸球体硬化症
Keyword:
結節性病変
,
糖尿病性腎症
,
特発性結節性糸球体硬化症
pp.337-343
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001451
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はじめに
糸球体の結節性病変は,糖尿病性腎症(diabetic nephropathy:DN)でみられるKimmelstiel-Wilson nodule(KW結節)に代表される。その名のとおり,Paul KimmelstielとClifford Wilsonが1936年に報告したのがはじまりであるが,今日では,喫煙や高血圧に関連する特発性結節性糸球体硬化症(idiopathic nodular glomerulosclerosis:ING)や単クローン性免疫グロブリン沈着症(monoclonal immunoglobulin deposition disease:MIDD)をはじめとする幅広い疾患でみられることが知られている(表1)1)。本稿では,結節性病変の定義,成り立ち,鑑別診断の進め方について述べる。
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