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Seishin Igaku Volume 67, Issue 6 （June 2025）

精神医学 67巻6号（2025年6月発行）

Japanese English

特集時代とともに変わる精神疾患—その変化の本質を理解する

時代とともに変わる不安症 Changes in Disorder Concept and/or Diagnostic Criteria of Anxiety Disorders with the Times 塩入俊樹 ¹ Toshiki Shioiri ¹ ¹岐阜大学大学院医学系研究科精神医学分野 ¹Department of Psychiatry, Gifu University Graduate School of Medicine, Gifu, Japan キーワード：パニック症 , panic disorder , PD , 社交不安症 , social anxiety disorder , SAD , 全般不安症 , generalized anxiety disorder , GAD , 新型コロナ感染症 , COVID-19 Keyword: パニック症 , panic disorder , PD , 社交不安症 , social anxiety disorder , SAD , 全般不安症 , generalized anxiety disorder , GAD , 新型コロナ感染症 , COVID-19 pp.873-878

発行日 2025年6月15日 Published Date 2025/6/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670060873

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参考文献 Reference

抄録

　19世紀末にフロイトが提唱した「神経症」という概念の一部が不安症（AD）という病名になったのは，1980年の米国精神医学会の公式診断基準であるDSM-Ⅲからで，既に45年ほど経っている。本稿では「時代とともに変わる不安症」と題して，1980年以降のDSM診断基準におけるAD分類の変遷を中心に，近年のわが国のADに関する疫学データや時代による臨床的特徴の変化の例として，新型コロナウイルス感染症（COVID-19）とADの関連性についても言及した。

　ADの分類や概念はこの数十年の間にたくさんの重要な知見を得ることで進化し，よりピュアな一群となってきている。