Japanese
English
特集 サイコネフロロジー:透析・移植
CKD医療の選択(患者,家族,医療者の心理も含めて)
緩和透析
Palliative dialysis
甲田 豊
1
KODA Yutaka
1
1甲田内科クリニック
キーワード:
緩和透析
,
目標指向型透析
,
保存的腎臓療法
,
透析非導入/中止
Keyword:
緩和透析
,
目標指向型透析
,
保存的腎臓療法
,
透析非導入/中止
pp.368-373
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001244
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はじめに
透析患者の高齢化は加速し,導入患者の平均年齢は2021年には71.09歳となった。それに伴い多疾患が併存した状態で人生の最終段階に近づく人が増え,透析患者像は加速度的に変貌している。導入者の多くは特別な腎臓病既往者ではなく,高血圧,糖尿病,心疾患など慢性疾患治療が奏効した末の終末像に加え,加齢による腎機能の喪失が併存し,その補塡をするような医療としての側面がある。このため,予後よりも生活の質(QOL)に重点を置いた「目標指向型透析」あるいは「患者中心志向」という概念が注目されるようになった。これらは広く緩和医療であり,そこに包括される透析治療を広義の「緩和透析」とすることもあるが,本稿ではより終末期に近い時期からの透析を「緩和透析」として論じる。
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