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特集 病因・病態生理から読み解く腎・泌尿器疾患のすべて
Ⅶ.泌尿器疾患
8.神経因性下部尿路機能障害・過活動膀胱
Neurogenic lower urinary tract dysfunction / Overactive bladder
三井 貴彦
1
Mitsui Takahiko
1
1山梨大学大学院総合研究部泌尿器科学講座
キーワード:
神経因性下部尿路機能障害
,
過活動膀胱
,
下部尿路症状
Keyword:
神経因性下部尿路機能障害
,
過活動膀胱
,
下部尿路症状
pp.485-490
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001081
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1 病因・病態
下部尿路機能について
下部尿路機能は,尿を膀胱内にためる「蓄尿機能」と膀胱内にたまった尿を排出する「排尿機能」で構成される。正常な蓄尿機能では,排尿を随意的に試みない限りは膀胱排尿筋の収縮による膀胱内圧の上昇は生じず,同時に尿道括約筋については持続的に収縮しており,腹圧などによる膀胱内の急激な圧の上昇にも抵抗することができるような機構が働いている。一方,正常な排尿機能は,随意的に尿道括約筋が弛緩し,それと同時に膀胱排尿筋の収縮が開始し膀胱内圧の上昇が生じ,尿が排出される。
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