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第5土曜特集 生活習慣病の克服に向けたゲノム医療――ゲノム医科学の進展と精密医療の実現
総論
生活習慣病とゲノムワイド関連解析
Lifestyle-related diseases and genome-wide association study
田宮 元
1
Gen TAMIYA
1
1東北大学医学系研究科AIフロンティア新医療創生分野,同ゲノム遺伝統計学分野,理化学研究所革新知能統合研究センター遺伝統計学チーム,東北メディカル・メガバンク機構GWASセンターセンター長
キーワード:
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
メタGWAS
,
異質性
Keyword:
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
メタGWAS
,
異質性
pp.347-352
発行日 2021年7月31日
Published Date 2021/7/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27805347
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ゲノム上の一塩基バリアント(SNV)を用いたゲノムワイド関連解析(GWAS)は,糖尿病や高血圧のような複数の座位が寄与する複雑な生活習慣病のための,単純で扱いやすい強力な方法として発展した.GWASにより,多数の生活習慣病や関連形質に寄与する遺伝子の同定が進んだ一方で,GWASの枠組みで取得されるリスクアリルの効果サイズが小さいことが認識され,サンプルサイズアップの努力と,その後のメタ解析へと発展した.現在,GWASは単一組織での数千~数万人規模での限界を超えて,多施設・多国籍での数十万人規模の協調的研究へと急速に拡大している.これまで日本からは,疾患GWAS・メタGWASでのバイオバンク・ジャパン(BBJ)による貢献が著しい.前向きゲノムコホートでは,東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)がGWASセンターを設立し,GWAS・メタGWASでの多様な貢献を行っている.本稿では,このような試みについて紹介する.
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