Japanese
English
特集 COVID-19と腎臓病
【診断・治療】
診断のための補助検査法
Imaging and laboratory findings in COVID-19 patients
黒田 浩一
1
KURODA Hirokazu
1
1神戸市立医療センター中央市民病院 感染症科
キーワード:
胸部単純X線
,
胸部単純CT
,
CRP
,
KL-6
,
IL-6
Keyword:
胸部単純X線
,
胸部単純CT
,
CRP
,
KL-6
,
IL-6
pp.141-146
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000025
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)の診断の基本は,症状,曝露歴,行動歴,地域の流行状況などからCOVID-19の可能性を考え,鼻咽頭ぬぐい液の核酸増幅検査または抗原検査でsevere acute respiratory syndrome coronavirus 2(SARS-CoV-2)を検出することである。PCR(polymerase chain reaction)検査などの核酸増幅検査へのアクセスが悪かった流行初期の2020年4月以前は,PCR検査より胸部CT検査を先に評価することを推奨する専門家もいたが1),2021年現在,PCR検査または抗原検査へのアクセスは格段に改善しており,そのような方針をとることはない。ただし,最も診断精度が高いとされているPCR検査でも,症状のあるCOVID-19患者に対する感度は80~90%(特異度は98%以上)であり,診断における限界は存在する2,3)。
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