Japanese
English
今月の特集1 やっぱり大事なCRP
CRPなどの急性期蛋白の産生機序
Transcription mechanism of C-reactive protein
萩原 圭祐
1
1大阪大学大学院医学系研究科先進融合医学共同研究講座
キーワード:
C反応性蛋白質
,
CRP
,
血清アミロイドA
,
SAA
,
インターロイキン-6
,
IL-6
,
IL-1
,
腫瘍壊死因子α
,
TNF-α
,
シグナル伝達兼転写活性化因子3
,
STAT3
,
NF-κB p65
,
c-fos
Keyword:
C反応性蛋白質
,
CRP
,
血清アミロイドA
,
SAA
,
インターロイキン-6
,
IL-6
,
IL-1
,
腫瘍壊死因子α
,
TNF-α
,
シグナル伝達兼転写活性化因子3
,
STAT3
,
NF-κB p65
,
c-fos
pp.938-945
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202452
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Point
●急性期蛋白の発現には,インターロイキン(IL)-6,IL-1,腫瘍壊死因子α(TNF-α)などの炎症性サイトカインが重要である.その際,IL-6は組み合わせ刺激の中心的な役割を果たす.
●IL-6とIL-1によるC反応性蛋白質(CRP)の転写発現は,刺激早期では阻害的に働き,刺激後期では相乗的に働く.
●IL-6とIL-1による刺激後期のCRPの相乗発現は,IL-6刺激の下流の転写因子であるシグナル伝達兼転写活性化因子3(STAT3)とIL-1下流の転写因子であるc-fosの転写複合体形成が必要である.
●CRPは,免疫系の細胞,サイトカイン,転写因子が総動員され誘導される.検査値をみながら病態を理解し,その原因を深く考察することが,よりよい治療につながる.
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