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特集 胆膵内視鏡処置具ガイド2025
[ERCP]
胆管拡張用バルーン
Balloon dilators for sphincteroplasty and biliary stricture
岩下 拓司
1
Takuji Iwashita
1
1滋賀医科大学消化器内科
キーワード:
胆管拡張用バルーン
,
バルーン拡張術
,
大口径バルーン拡張術
Keyword:
胆管拡張用バルーン
,
バルーン拡張術
,
大口径バルーン拡張術
pp.1268-1270
発行日 2025年10月25日
Published Date 2025/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000002253
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はじめに
胆管拡張用バルーンは,十二指腸乳頭部や胆管の狭窄部を拡張するためのデバイスである。おもな用途として,総胆管結石治療における内視鏡的乳頭バルーン拡張術(endoscopic papillary balloon dilation:EPBD)や,胆管・吻合部(胆管空腸吻合部など)の狭窄拡張があげられる。その他,狭窄が高度でステント留置が困難な場合に,前拡張として用いられることもある。近年では,大きな総胆管結石の治療法として,バルーン径12mm以上の大口径バルーンを用いて乳頭部を大きく拡張する内視鏡的大口径バルーン拡張術(endoscopic papillary large balloon dilation:EPLBD)が,一般臨床で広く行われるようになっている。さらに,内視鏡的乳頭切開術(endoscopic sphincterotomy:EST)で小切開を加えたあとにバルーン拡張を組み合わせるendoscopic sphincterotomy followed by papillary balloon dilation(ESBD)も,効率的で安全な治療法として確立されつつある。これらの手技のために多くのデバイスが開発・販売されており,本稿ではその詳細について解説する。

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