非静脈瘤性上部消化管出血

Non-variceal upper gastrointestinal bleeding

はじめに

　非静脈瘤性上部消化管出血（non-variceal upper gastrointestinal bleeding：NVUGIB）は，おもに胃や十二指腸のびらん，潰瘍，腫瘍，Mallory-Weiss症候群などによって引き起こされる。基本的にはNVUGIBに関しては内視鏡的止血術が第一選択とされ，その際に使用される処置具にはさまざまな種類があり，病変の形態や出血の程度に応じて適切に使い分ける必要がある。本稿は，『非静脈瘤性上部消化管出血における内視鏡診療ガイドライン（第2版）』^1）の内容を参考に，それぞれの止血法の特徴と適応について詳述する。