特集 救急IVR手技詳説 with WEB動画
手技詳説編
●血管IVR―腹部
上部消化管出血
亀井 誠二
1
,
岡田 浩章
1
,
金原 佑樹
1
1JA愛知厚生連海南病院 放射線診断科
キーワード:
上部消化管出血
,
血管造影
,
動脈塞栓術
Keyword:
上部消化管出血
,
血管造影
,
動脈塞栓術
pp.1434-1439
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000663
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上部消化管出血はTreitz靱帯より口側からの出血で胃十二指腸潰瘍,Mallory-Weiss症候群,静脈瘤などからの出血が多く1),内視鏡的診断・治療が第一選択となる。しかし多量の活動性出血時や十二指腸水平脚からの出血では内視鏡による止血は困難なことが少なくない。その他に膵癌などの腫瘍からの出血,胆道出血,膵管出血,大動脈血管瘻など消化管壁外からの出血の場合も内視鏡治療は困難になる。これらの症例が動脈塞栓術などの画像下治療(interventional radiology:IVR)の適応となる2)。上部消化管出血に対してIVRを行うためには胃十二指腸の血管解剖に精通し,造影CT・血管造影所見から病態を把握,IVRの限界と外科手術の可能性を考慮したうえで手技を行うことが肝要である。
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