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特集 大腸内視鏡のトラブルシューティング
[診断におけるトラブルシューティング]
【Note】腸管の蠕動が止まらない
What should we do when the colon is in hyperperistalsis or spasm?
辻 陽介
1,2
,
大木 大輔
2,3
,
水谷 浩哉
1,2
,
藤城 光弘
2
Yosuke Tsuji
1,2
,
Daisuke Ohki
2,3
,
Hiroya Mizutani
1,2
,
Mitsuhiro Fujishiro
2
1東京大学大学院医学系研究科次世代内視鏡開発講座
2東京大学大学院医学系研究科消化器内科
3東京大学医学部附属病院感染制御部
キーワード:
ペパーミントオイル
,
送水
,
リドカイン
Keyword:
ペパーミントオイル
,
送水
,
リドカイン
pp.369-370
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001275
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はじめに
大腸内視鏡において,蠕動との戦いは永遠のテーマともいえる。挿入時,観察時,処置時,蠕動が発生してよい影響を与えることは皆無といってよいだろう。適切な鎮痙薬(ブチルスコポラミン,グルカゴン)を使用すること,過度の送気をしないことなどは多くの教科書にも書かれており,読者も意識されておられるのではと推察される。問題は,鎮痙薬が使用できないケースが一定数存在することである。心疾患,緑内障などの既往があればブチルスコポラミンは使用できないし,糖尿病の加療中であればグルカゴンの使用はできない。また,昨今は高齢者への内視鏡検査を施行する局面も多いが,高齢者へのブチルスコポラミン・グルカゴンの使用も躊躇される。さて,どうすればよいだろうか? 完全解はないものの,ヒントとなりうる方法を三つ記載させていただく。皆様の臨床のお役に立てていただければ幸いである。
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