NBI非拡大による早期胃癌発見のヒント―唐茶色と利休色を理解せよ

Tips for detecting early gastric cancer by non-magnified NBI: understand olive brown and light brown!

解説

　1．非拡大第三世代NBIは早期胃癌の検出率を向上させる！

　早期胃癌の最も有効な診断手段である内視鏡であっても，非拡大白色光観察（white light imaging：WLI）では22〜43％の早期胃癌を見逃す^1）。そこで登場したのがnarrow band imaging（NBI）をはじめとする画像強調内視鏡である。NBI拡大観察は早期胃癌の鑑別診断能を向上させるが，NBI観察は光量が不足し早期胃癌拾い上げの有意な効果は示されていなかった。十分な光量が得られる第三世代NBI（EVIS X1，3G-NBI）の登場で状況は変わった。Kadotaらの行った多施設ランダム化比較試験^2）で，3G-NBIはWLIやTXIに比して早期胃癌の検出率が高いことが示された。