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特集 進化し続けるIEE
[各論 IEEを使いこなす]
上部消化管内視鏡
《Note》Endocytoscopyによる早期胃癌診断にTXIを活用する
Practical use of TXI mode during endocytoscopic diagnosis of early gastric cancer
野田 啓人
1
,
貝瀬 満
1
,
大橋 隆治
1
,
岩切 勝彦
1
Hiroto Noda
1
,
Mitsuru Kaise
1
,
Ryuji Ohashi
1
,
Katsuhiko Iwakiri
1
1日本医科大学付属病院消化器内科学
キーワード:
エンドサイト
,
早期胃癌
,
画像強調内視鏡
Keyword:
エンドサイト
,
早期胃癌
,
画像強調内視鏡
pp.352-356
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000675
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はじめに
光学式超拡大内視鏡endocytoscopy system(ECS)は,2003年オリンパスメディカルシステムズ社(以下,オリンパス社)によってプローブ型として開発が始まり,軟性内視鏡一体型へ進化し,2018年に上市された。ECSによる観察は核を染色して行われるため,染色可能なあらゆる臓器において細胞だけではなく核異型も捉えることが可能である。こうして得られた画像は,従来の顕微鏡下のHematoxylin-Eosin染色の水平像との相関が高く,ゴールドスタンダードである生検材料の組織像に近似したoptical biopsyが実現できると期待されている。確実なECS診断のためには良好な生体染色が前提となるが,粘液や炎症産物の多い胃では染色性の低化が大きな課題である。オリンパス社が開発したデジタル法画像強調内視鏡であるtexture and color enhancement imaging(TXI)は,明るさ・テクスチャ・色調の3要素を強調し最適化できるため,生体染色性が不十分な病変部の画像を鮮明に強調することで,ECSの観察性能向上に貢献すると期待されている1)。
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