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特集 Up-to-date EUS-BD(超音波内視鏡下胆道ドレナージ)
[EUS-BDルートによる胆管結石除去術]
EUS-BDルートによる胆管結石除去術のトラブルシューティング
Troubleshooting in EUS-guided removal of biliary duct stones
向井 俊太郎
1
,
祖父尼 淳
1
,
土屋 貴愛
1
,
殿塚 亮祐
1
,
糸井 隆夫
1
Shuntaro Mukai
1
,
Atsushi Sofuni
1
,
Takayoshi Tsuchiya
1
,
Ryosuke Tonozuka
1
,
Takao Itoi
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
超音波内視鏡下胆道ドレナージ
,
術後再建腸管
,
順行性結石除去
Keyword:
超音波内視鏡下胆道ドレナージ
,
術後再建腸管
,
順行性結石除去
pp.237-241
発行日 2025年2月25日
Published Date 2025/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001870
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はじめに
近年,術後再建腸管例の胆管結石に対するバルーン内視鏡下ERCPを用いた結石治療が普及してきている。さまざまな処置具が使用可能なショートタイプのバルーン内視鏡が開発されたことで処置完遂率が向上してきているが,腸管癒着などの影響でバルーン内視鏡挿入困難例も存在し,到達できても選択的胆管挿管が困難な症例もある1)。そのような困難例に対する代替法として,超音波内視鏡下胆道ドレナージ(EUS-guided biliary drainage : EUS-BD)により形成されたルートから順行性に結石治療を行うEUS-guided antegrade stone removal(EUS-ASR)の有用性が報告されている2〜4)。おもにEUS-guided hepaticogastrostomy:EUS-HGS)ルート〔胃全摘後Roux-en-Y再建の場合はEUS-hepaticojejunostomy(EUS-HJS)ルート〕を用いて順行性に胆管にアプローチして結石除去治療を行う手技である。しかし,確立された手技ではなく手技難易度も高いため,さまざまな困難な状況に遭遇する。本稿ではそのような結石治療困難例に対するトラブルシューティングについて概説する。
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