Japanese
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特集 胆膵EUSのトラブルシューティング
[治療的EUS 各論]
EUS-guided biliary drainage(EUS-BD)
ガイドワイヤーが思った方向に進まない
How to advance a guidewire in the intended direction
向井 俊太郎
1
,
祖父尼 淳
1
,
土屋 貴愛
1
,
石井 健太郎
1
,
糸井 隆夫
1
Shuntaro Mukai
1
,
Atsushi Sofuni
1
,
Takayoshi Tsuchiya
1
,
Kentaro Ishii
1
,
Takao Itoi
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
EUS下胆道ドレナージ
,
ガイドワイヤー
,
スタック
Keyword:
EUS下胆道ドレナージ
,
ガイドワイヤー
,
スタック
pp.1999-2003
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000570
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はじめに
EUS下胆道ドレナージ(EUS-guided biliary drainage:EUS-BD)の手技は,おもに経十二指腸的に胆管を穿刺するEUS-choledochoduodenostomy(EUS-CDS)と経胃的もしくは胃全摘後の症例で経空腸的に肝内胆管を穿刺するEUS-guided hepaticogastrostomy/hepaticojejunostomy(EUS-HGS/HJS)に大別される。いずれの手技においても胆管穿刺,ガイドワイヤー挿入,穿刺ルート拡張,ステンティングの4つのステップから構成され,どのステップも手技成功のために重要なステップである。胆管を穿刺し,造影を行って胆管が穿刺されていることを確認する。さらに造影剤もしくは生理食塩水の注入を行い,胆管の走行を確認したのちにガイドワイヤーを穿刺針内から胆管内に挿入していく。ガイドワイヤーを十分な長さ,胆管内の安定する位置まで誘導できるかどうかで,その後の穿刺ルート拡張やステンティングの難易度が大きく変わってくるので非常に重要なステップである。しかし,胆管拡張が乏しくスペースが少ない,穿刺した胆管の場所や角度がよくない,といった理由からガイドワイヤーが思った方向にうまく進めることができないことがある。本稿では,EUS-BD手技におけるガイドワイヤー挿入に焦点を絞り,安定した位置にガイドワイヤーを誘導するための胆管穿刺部位の選択,ガイドワイヤー操作,ガイドワイヤー挿入時のトラブルの際の対処法について概説する。
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