Japanese
English
特集 胆管カニュレーション―基本から困難症例まで―
[解剖学的困難症例への対処]
【コラム】バルーン内視鏡がなかったら
What if a balloon endoscope is not available
中原 一有
1
,
五十嵐 洋介
1
,
関根 章裕
1
,
薩田 祐輔
1
,
立石 敬介
1
Kazunari Nakahara
1
,
Yosuke Igarashi
1
,
Akihiro Sekine
1
,
Yusuke Satta
1
,
Keisuke Tateishi
1
1聖マリアンナ医科大学消化器内科
キーワード:
ERCP
,
術後再建腸管
,
胆管挿管
Keyword:
ERCP
,
術後再建腸管
,
胆管挿管
pp.1324-1327
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001589
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
経乳頭的胆管挿管はERCP手技を成功させるための最初のステップであるが,Billroth-Ⅱ法(B-Ⅱ),Roux-en-Y法(R-Y)の術後再建例においては,解剖学的に乳頭部への到達が大きな課題である。バルーン内視鏡(BE)の登場により乳頭部への到達率は飛躍的に向上し,近年では,3.2mmの大鉗子口径を有し,使用処置具の制限も少ない有効長152〜155cmのshort-type BEが術後再建例に対するERCPスコープの主流となっている。当院では2016年からshort-typeのシングルバルーン内視鏡 (SIF-H290S,オリンパス社) を使用しているが,short-type BEを所有していない施設もまだ少なくないと思われる。BE以外のスコープでは,B-Ⅱに対しては側視鏡や上部内視鏡,前方斜視鏡,R-Yに対しては細径大腸内視鏡などが報告されている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.