Japanese
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特集 膵癌の早期発見・早期診断を目指して
[各論]
膵癌の早期発見における内視鏡技術を用いたリキッドバイオプシーの現状
Current status of endoscopic liquid biopsy for the early detection of pancreatic cancer
井手野 昇
1
,
谷口 隆之
1
,
仲田 興平
1
,
阿部 俊也
1
,
渡邉 雄介
1
,
池永 直樹
1
,
中村 雅史
1
Noboru Ideno
1
,
Takashi Taniguchi
1
,
Kohei Nakata
1
,
Toshiya Abe
1
,
Yusuke Watanabe
1
,
Naoki Ikenaga
1
,
Masafumi Nakamura
1
1九州大学大学院医学研究院臨床・腫瘍外科学
キーワード:
早期ステージ膵癌
,
リキッドバイオプシー
,
十二指腸液
Keyword:
早期ステージ膵癌
,
リキッドバイオプシー
,
十二指腸液
pp.783-787
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001452
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はじめに
診断・治療法の発達により急速に予後が改善しつつある消化器癌のなかで,膵癌も術前・術後化学療法のエビデンスが蓄積されてより長期生存が期待できるようになってきた。それでも,早期診断されたT1膵癌切除例は,化学療法によって縮小し手術時にT1膵癌となった切除例より予後良好であり1, 2),膵癌早期診断の重要性に変わりはない。一方で,その罹患率の低さから一般集団検診に適さない疾患であり3),膵癌早期診断には次の二つの戦略が重要である。一つは継続的経過観察を必要とする高危険群の同定であり4),もう一つは高危険群に対する正確な診断や経過観察に有用なバイオマーカーと画像モダリティの開発である。
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