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特集 膵癌の早期発見・早期診断を目指して
[各論]
【Topics】膵癌の早期発見におけるメタボロームの可能性
Potential of metabolomics for the early detection of pancreatic cancer
土岐 真朗
1
,
砂村 眞琴
2
,
杉本 昌弘
2
,
阿部 展次
3
,
糸井 隆夫
4
,
久松 理一
1
Masao Toki
1
,
Makoto Sunamura
2
,
Masahiro Sugimoto
2
,
Nobutsugu Abe
3
,
Takao Itoi
4
,
Tadakazu Hisamatsu
1
1杏林大学医学部消化器内科学
2株式会社サリバテック
3杏林大学医学部消化器・一般外科
4東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
膵癌
,
早期発見
,
唾液メタボローム
Keyword:
膵癌
,
早期発見
,
唾液メタボローム
pp.788-789
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001453
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はじめに
膵癌の腫瘍マーカーとしてCA19-9,CEA,Span-1,DUPAN-2などが一般的に用いられているが,膵癌の早期診断に有用なバイオマーカーとはいえない現状がある。簡便で低侵襲そしてより確実に膵癌を検出するバイオマーカーの開発は切除可能膵癌患者を増やし,死亡率を低下させることにつながると考えられる。一方で,血液や唾液中の代謝物検体を用いた検査は簡便で低侵襲であり,被検者に負担が少ないメリットがあるが,さまざまな要因が重なり,高精度を担保することが難しい現実もある1)。本稿では,唾液のメタボロームを用いた膵癌早期発見の取り組みについて解説する。
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