Japanese
English
増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
3.新しい検査法と診断法
リキッドバイオプシー
Liquid biopsy
芦田 敦子
1
Atsuko ASHIDA
1
1信州大学医学部附属病院臨床研究支援センター
1Center for Clinical Research, Shinshu University Hospital, Matsumoto, Japan
キーワード:
リキッドバイオプシー
,
circulating tumor DNA
,
バイオマーカー
,
メラノーマ
,
個別化医療
Keyword:
リキッドバイオプシー
,
circulating tumor DNA
,
バイオマーカー
,
メラノーマ
,
個別化医療
pp.78-81
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206654
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summary
リキッドバイオプシーとは,血液や尿など体液中に放出された腫瘍細胞や腫瘍由来の核酸,エクソソームなどを検出して解析する検査法である.そのうち,circulating tumor DNA(ctDNA)は腫瘍細胞と同様の遺伝子異常(変異,コピー数異常など)を有し,全身の腫瘍量と相関する.したがって末梢血によって腫瘍の状態(ゲノムプロファイルや腫瘍量)を把握できるバイオマーカーとして,臨床の場での活用が期待されている.メラノーマを含むさまざまな癌腫において治療薬の選択や治療のガイド(定量解析による病勢把握など)としての有用性が示されている.2021年末の段階で,ctDNAは遺伝子パネル検査(FoundationOne® Liquid CDx)や一部の癌腫(肺癌,大腸癌)におけるコンパニオン診断などが実用化されている.今後は治療選択のみならず,治療開始後の定量モニタリングの実装化が大いに期待される.
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