Japanese
English
特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅱ.炎症性疾患
自己免疫疾患・膠原病・血管炎など
好酸球性小腸炎
Eosinophilic enteritis
佐々木 悠
1
,
阿部 靖彦
2
,
水本 尚子
1
,
上野 義之
1
Yu Sasaki
1
,
Yasuhiko Abe
2
,
Naoko Mizumoto
1
,
Yoshiyuki Ueno
1
1山形大学医学部内科学第二(消化器内科学)講座
2山形大学医学部附属病院光学医療診療部
キーワード:
好酸球性消化管疾患
,
小腸内視鏡
,
カプセル内視鏡
Keyword:
好酸球性消化管疾患
,
小腸内視鏡
,
カプセル内視鏡
pp.618-619
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001389
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
疾患の概要
好酸球性消化管疾患(eosinophilic gastrointestinal disorders:EGIDs)は,消化器症状と,消化管における二次的な病態を除く好酸球優位の炎症を特徴とする疾患の総称である1, 2)。食道に限局した好酸球性炎症を生じる好酸球性食道炎(eosinophilic esophagitis:EoE)とそれ以外の消化管にも好酸球性炎症を生じるnon-EoE EGIDsに大別される。Non-EoE EGIDsは好酸球性炎症を生じる消化管部位を付記し,好酸球性胃炎(eosinophilic gastritis:EoG),好酸球性小腸炎(eosinophilic enteritis:EoN),好酸球性大腸炎(eosinophilic colitis:EoC)と呼称する2)。本邦ではnon-EoE EGIDsの報告例が多いが,国際的には稀な病態とされる3)。Non-EoE EGIDsの発症には男女差はなく,発症年齢も幅広い層にわたる1)。EoEと同様にアレルギー疾患を高頻度に伴う。病変は小腸に最も好発し,次いで大腸であるため,症状は下痢,腹痛が多い。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.