Japanese
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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅰ.腫瘍,腫瘍様病変
化生や上皮性腫瘍
乳頭部腫瘍(FAP以外):腺癌
Ampullary adenocarcinoma
小川 貴央
1
Takahisa Ogawa
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化管・肝胆膵内科
キーワード:
乳頭部癌
,
内視鏡的乳頭切除術
,
膵頭十二指腸切除術
Keyword:
乳頭部癌
,
内視鏡的乳頭切除術
,
膵頭十二指腸切除術
pp.464-465
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001312
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疾患の概要
十二指腸乳頭部はOddi括約筋に囲まれた部分,すなわち胆管が十二指腸壁(十二指腸固有筋層)に貫入してから十二指腸乳頭開口部までとされている1)。乳頭部腫瘍は乳頭部に発生する腫瘍の総称であるが,そのうち,頻度の高いものは,良性腫瘍である腺腫と悪性腫瘍である腺癌である。乳頭部癌は肉眼的に腫瘤型,潰瘍型,両者の混在型,その他の型に分類され,さらに腫瘤型は,露出型と非露出型に分けられる1)。乳頭部癌の初発症状としては,胆道閉塞の症状である黄疸が最も多く,発熱や腹痛などがそれに続くが,無症状で発見される症例も存在する2)。無症状の症例では,腹部超音波検査による胆道系異常の指摘や,上部消化管内視鏡検査での乳頭部異常所見の指摘などが発見契機となる2)。
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