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特集 基本が大切 胃内視鏡診断
[各論]
【Note】IBDに伴う胃病変
Gastric lesions associated with inflammatory bowel disease (IBD)
荻野 治栄
1,2
,
伊原 栄吉
1
Haruei Ogino
1,2
,
Eikichi Ihara
1
1九州大学大学大学院医学研究院病態制御内科学
2九州大学大学大学院医学研究院消化器代謝学講座
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
胃病変
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
胃病変
pp.222-224
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001233
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はじめに
炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は,Crohn病(Crohn’s disease:CD)と潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)の2疾患からなる原因不明の慢性炎症性腸疾患である。CDは口腔から肛門まで全消化管に非連続性の炎症や潰瘍をきたし,炎症が壁の全層性に及ぶため,しばしば狭窄や瘻孔,穿通などの消化管合併症を伴うことが特徴である。一方,UCは直腸から連続・びまん性に口側へ広がり原則的には大腸のみに炎症や潰瘍をきたすが上部消化管病変を併発することもある。ただ,炎症の首座は基本的に粘膜であるため,CDのように狭窄や瘻孔,穿通が少ないことが特徴である。本稿では,CDとUCの胃病変について,内視鏡所見や頻度,鑑別疾患,治療を中心に概説する。
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