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特集 内科と外科のコラボレーション手術の今
[大腸・肛門病変に対するコラボレーション手術]
大腸LECS,colorectal LECS
Laparoscopic and endoscopic cooperative surgery for the colorectal neoplasm
坂本 貴志
1
,
福長 洋介
1
,
鈴木 桂悟
2
,
斎藤 彰一
2
Takashi Sakamoto
1
,
Yosuke Fukunaga
1
,
Keigo Suzuki
2
,
Shoichi Saito
2
1がん研有明病院大腸外科
2がん研有明病院下部消化管内科
キーワード:
内視鏡的粘膜切除術
,
ESD
,
LECS
Keyword:
内視鏡的粘膜切除術
,
ESD
,
LECS
pp.1616-1621
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001126
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はじめに
腹腔鏡内視鏡合同手術(laparoscopic and endoscopic corporative surgery:LECS)は,腹腔鏡手術とESDを組み合わせて,局所全層切除を行う手技で,正確で過不足のない切除範囲を決定して一括切除できることが最大のメリットである。胃と十二指腸病変に対するLECSは普及し2014年に保険収載されたが,大腸病変に対するLECSはいまだ普及するには至っていない。米国ではLECSと類似した手技がcombined of endoscopic and laparoscopic surgery(CELS)と呼ばれ,腹腔鏡補助下に内視鏡的ポリープ切除を行うlaparoscopy assisted endoscopic resection(LAER)と内視鏡観察下に腹腔鏡的楔状切除を行うendoscopy assisted laparoscopic resection(EALR)として報告されているが,ESDの手技が組み込まれておらず,その後の局所再発率や合併症率が高い。当院では,それらとはまったく違うコンセプトをもって,下部消化管内科と大腸外科で協力したLECSの手技を2011年に大腸疾患に導入,その手法と有用性をLECS-CRとして報告してきた1, 2)。今回は,この大腸LECSの適応と手技,ならびにその治療成績について解説する。
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