食道腫瘍に対する胸腔鏡・内視鏡合同手術

Thoracoscopy and endoscopy cooperative surgery for esophageal tumors

はじめに

　食道腫瘍に対する内視鏡治療はESDに加え，食道粘膜下腫瘍（esophageal submucosal tumor：ESMT）に対するsubmucosal tunneling and endoscopic resection（STER）^1）やper-oral endoscopic tumor resection（POET）^{2, 3）}などがこれまでに報告されている。しかしそれらのESMTに対する内視鏡治療は摘出した腫瘍を経口的に回収するという点から，適応となる腫瘍の大きさが30mm未満と制限があり，30mm以上の腫瘍や食道全周性に存在する腫瘍に対しては，近年新たに胸腔鏡と内視鏡の合同手術が試みられてきた。